平成27年
社報
平成二十六年度の笠原神明宮諸行事は、貴家を始め氏子各位のご奉賛により、滞りなく執行でき得ました事、厚く御礼申し上げます。
新年を迎えるに当たり、笠原神明宮神礼を頒布申し上げます。併せて、親神様である伊勢神宮の御神礼『神宮大麻(じんぐうたいま)』と共にご奉斎(ほうさい)賜り、貴家益々のご隆昌を祈念申し上げます。
平成二十六年を振り返りますと、天地自然の営みが例年になく乱れ、季節感の節目の無い年であったように思われます。九月下旬には御嶽山頂の紅葉が盛んな時、紅葉の鑑賞に多くの方々が登山をしている最中、水蒸気爆発が起こり、貴い犠牲と降灰による近隣の農産物に影響大なるものがありました。
ご承知のことと存じますが、御嶽山は御嶽信仰の神体山として、古くから修験道と信仰のお山として、現在でも篤く信仰されていますが、忘れてならないのは活火山であり、今回の現象については、現在の地震学でも、各種計測器が配置されているものの、予測困難といわれています。四季に恵まれ、自然豊かな生活を営みながらも、活火山の多い島国、地震の多発や台風の襲来により、年間を通じて私達は危機感を身近に、そしてこの危機感に対処する術を、生まれながらに体得しています。
現在では、豊かな生活環境に恵まれすぎ、”イザ”という時、又予測・準備等、心構えが稀薄であるように思われます。かって、山に登る信者の方々は、要所要所の祠(ほこら)に身を清め祈りを捧げながら、登ったと伝えられています。艱難辛苦(かんなんしんく)に出会ったとしても、祈りを捧げ、予測し、準備を怠りなく整えることにより、災難を最小限に抑えることに繋がります。
祈りを捧げるとは、身の有り様を繰り返し顧みる事であり、不備不全を無くし、目的を達成することであります。未だ、景気の回復は遅々たる感がいたしますが、先ずは、自身の身の回りを整える事が肝要かと存じます。
平成二十七年が良き年でありますよう、氏神様にお参りし、貴家益々のご隆盛を祈念下さい。